京の春日さんと親しまれる大原野神社境内の春日乃茶屋の名物よもぎ団子は地元洛西産のよもぎを使用した春の香り漂う和菓子
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春日乃茶屋は京都市西京区大原野(洛西)にある大原野神社の境内にあります。今日はこちらのお店の名物であるよもぎ団子を求めて足を運びました。お店に入る前にまずは大原野神社を参拝することに。寒の戻りで冷たい風が吹いていましたが、澄み渡った空と山里の新鮮な空気に気分は爽快!大原野神社の境内へと進みました。
境内の木々は芽吹きはじめ、参道は生命力あふれる美しい新緑で包まれていました。大原野神社は洛西屈指の紅葉の名所とも知られ、秋には見事な紅葉を楽しむことができます。
大原野神社は桓武天皇が延暦3年(784年)に奈良から都を長岡京に遷された際、藤原氏の氏神である奈良の春日大社の神々をこの地に祀ったのが起源とされています。そのため大原野神社は京の春日さんとして親しまれてきました。また、紫式部もこちらの神社を氏神と崇め、大原野の地をとても愛していたと伝えられています。お参りを済ませた後は境内を歩いてみることにしました。
境内には『千眼桜』と呼ばれる樹齢約70年の枝垂れ桜があります。一本の枝に花がたくさん咲き、たくさん眼があるように見えることから千眼桜と呼ばれるようになったそうです。こちらの桜の花は満開の見頃が2、3日と短いため、運よくその満開の桜を見られると千願(千の願い)が叶うともいわれています。今日は満開を過ぎて散り始めていましたが、少しだけまだ咲いていましたので、少しだけ願いが叶うということでしょうか・・・。
また、境内には『瀬和井』(せがい)という清水が湧いている場所があり、清和天皇産湯の清水とも伝えられています。古来より多くの和歌に詠まれてきたこの瀬和井からは清らかな水が湧き、神聖な雰囲気が漂っていました。
大原野神社にお参りした後は、今日のお目当てであるよもぎ団子を求めて春日乃茶屋へ。緑溢れる境内に溶け込むような、しっとりと落ち着いた和の雰囲気たっぷりの店構えです。
店内はテーブル席と、その奥に広いお座敷の席があります。お座敷の席には大きな窓があり、新緑や紅葉など季節を感じる景色を眺めながら食事ができます。
メニューは名物よもぎ団子などの甘味メニューの他、旬の食材を使用した食事メニューもあります。よもぎ団子を頂く前に、こちらのお店で毎月第2月曜日に提供されている500円の手打ち蕎麦(ざるそば)を頂くことにしました。職人さんがまだ見習い中ということでこのような格安のお値段で提供しているのだそうです。
手打ち蕎麦が運ばれてきました。麺はコシが強く、つるつるとのど越しの良い細切り麺。噛むほどに蕎麦のうまみが口の中に広がり、見習いの職人さんが作ったとは思えないほどのおいしさでした。そば湯も付けてくださいましたので、こちらもおいしくいただきました。
手打ち蕎麦を食べ終えた後は、いよいよお目当てのよもぎ団子を注文しました。地元洛西産のよもぎを使用した団子はモチモチした食感。中には程よい量の餡子が入っていて、全体的に瑞々しくあっさりとしているので、おやつとしてだけでなく食後に食べるスイーツとしても最適です!表面に付いている模様は麻の模様で、昔から京都では春に麻の葉の模様をつけたよもぎ団子を重箱に詰めて近所や親類に配る習慣がありました。その習慣を大切にし、次世代に伝えていきたいというお店の思いが込められています。
よもぎ団子を頂いた後は、お店の外にもある客席を少し見学させていただきました。外の客席の目の前には『鯉沢の池』という奈良の猿沢の池を模して作られた池があり、夏にはこの池一面に白い睡蓮の花が咲きほこります。春日乃茶屋にはよもぎ団子の他にもぜんざいなどの和スイーツがあるので、次回はこの池を眺めながら頂こうと思います。
春日乃茶屋は地元京都の洛西の食材を使用したメニューを提供しているお店です。今日いただいたよもぎ団子に使用されているよもぎも大原野の休耕地を利用して育てられたものです。地産地消のコンセプトを大切にして作られた春の香り漂う京都の和菓子(和スイーツ)をぜひ味わってみてください。
【春日乃茶屋】
住所:京都市西京区大原野南春日町1152大原野神社境内
電話:075-332-2281
時間:シーズン中9:00~日暮れまで シーズンオフ10:00~日暮れまで
休み:木曜日、8月の1ヶ月間、3月中旬~GWと11月~12月中旬は無休
交通:阪急バス終点南春日町下車徒歩10分
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